旅と暮らし

北海道の日々の暮らしをつらつらと書いてます

雪とともに暮らす

函館に越してきて、初めての冬。

北海道の冬を初めて体験したのは、8年前に網走に流氷をみにきたとき。本格的に冬を経験してたのは初めてだ。

北海道に移住するにあたって、親からは「冬の大変さをわかっているのか」と忠告をされたが、「北海道の冬は経験したことがあるから」と、たった一回の網走旅行を引き合いにだして、強がった。

が、雪を真に経験したことがない私にとっては、雪国での暮らしは思いの外大変だった。

当たり前なのだけど、雪が常に、歩道にある。今までは冬でも、ヒールがある靴をはいて歩いていたし、電車に乗り遅れそうなときは駅まで小走りしていた。でもそれができるのは幸せなことなんだと思えた。

毎日雪かきの大切さも学んだ。

函館にきて12月、雪が溶けるまもないくらい雪がふりつづけ、自分の膝丈くらいの雪が降った。

毎日雪をかかないと車が埋もれてしまい、車を動かすことはおろか乗ることもできない。仕事から帰ってきて夜な夜な雪かきをしても、朝にはこんもり雪がつもっている。雪は水分がいので軽いが、慣れてない私にとっては大仕事だ。駐車場のあちこちに雪がつみあげられて、もう捨てる場所がないどうしようと頭を抱えてしまう。わたし、ここで暮らしていけるのかなぁとの思いがよぎる。

そんなこんなで迎えた年末年始。

年末年始は長くお休みをもらい帰省した。今まで当たり前だった雪のない生活に戻る。

 

また雪がある生活に戻れるかと心配して函館に戻ってきたが、戻って最初に思ったのは「そんなに雪つもってないじゃん」だった。

そこからは駐車場の雪かきを当たり前にして、車で当たり前に買い出しにいく。寒さもそんなに寒くないなとも思えた。

 

人間とは案外環境になれるものなのかもしれない。白い世界も、静かで穏やかだ。雪との生活も悪くはないかもしれない。ようやく北海道の生活のスタートラインに立った気がした。f:id:shimatabikurashi:20230111001448j:image